ドコモからLINEモバイルにMNPで乗り換えて2018年7月で1年が経ちます。
今年4月にはLINEモバイルがソフトバンクの子会社になって、いよいよ7月2日に、LINEモバイルでもソフトバンク回線のサービスを開始しました。
毎日の様にLINEアプリを使う人の中には、このニュースを聞いてLINEモバイルにも興味を持った人もいるのではないかな~と思います。
また、7月8月は大手3キャリアの2年縛りが解けて、更新月の人も多いので、毎月のスマホ代(携帯電話料金)を安くできる絶好のタイミングですね。。。
LINEモバイルがマルチキャリア対応になって、ドコモ回線だけからソフトバンク回線も選べるようになって、今年後半から格安SIMや格安スマホ業界にどんな旋風を巻き起こすのか楽しみです。
そこでこの1年間、LINEモバイルのSIMとサービスを使ってきて分かった事・感じた事をまとめました。
LINEモバイルってどんな格安SIM?
カウントフリーを最初に始めたLINEモバイル
一言でいうと、「カウントフリー」と呼び方を一番先に始めた会社です。
LINEモバイルのサービス開始の説明会で、通信量が無料になるサービスのことをLINEが「カウントフリー」と呼んで、それが一般的にも分かりやすい言葉として広まりました。
但し、「カウントフリー」はNTTコミュニケーションズの登録商標なので、明確な理由はどうなのか分かりませんが、7月2日からLINEモバイルは「データフリー」にサービス名を変更しました。
カウントフリー ⇒ データフリー
LINEモバイルには
- LINEフリープラン
- コミュニケーションフリープラン
- MUSIC+プラン
のカウントフリー(データフリー)になる対象が異なる3種類のプランがあります。
3つのプランともLINEアプリはデータ通信量をカウントしないためデータ消費がゼロです。
LINE通話もビデオ通話もメッセージやスタンプ、写真、動画のやり取りなどトーク機能が使い放題。タイムラインの画像や動画再生、LINEアプリ内での操作や設定は契約したデータ容量から減りません。
コミュニケーションフリープランはLINEの他にインスタ、ツイッター、フェイスブックが使い放題。MUSIC+プランはLINE MUSICがプラス使い放題になります。
また契約した通信容量を使い切った場合は通信速度が200kbpsに制限されますが、契約したプラン毎にLINEアプリなどカウントフリー(データフリー)対象の機能は高速通信のままで利用できます。
筆者の場合、このカウントフリー(データフリー)がLINEモバイルにMNPした決め手ではありませんが、LINEは少しだけ、他のSNSは全くしないので、カウントフリー(データフリー)になっているのは月に500~800MB程度です。
2017年夏頃まで通信速度が速かったLINEモバイル
2017年7月に入って直ぐにLINEモバイルに乗り換えましたが、雑誌記事やネットの口コミ通りに下りスピードは速かったですね。
平日12時からの昼休みや夕方17時以降の速度が遅くなる時間帯でも、スピードテストの測定結果は下り5~15Mbpsが出ていて、体感速度もドコモのSPモードと変わりませんでした。
また筆者はLINEモバイルを契約する2ヶ月前の5月にOCNモバイルONEの音声対応SIMを契約しましたが、通信速度は24時間いつでも、LINEモバイルの方が圧倒的に速かったです。
しかしLINEモバイルが1周年となった2017年秋以降、たぶん利用者が増えた事で通信速度があまり出ないようになりました。
通信速度があまり出ないと言っても、繋がらないとか、動画が止まって観られないといった事はなくて、OCNモバイルONEと比べると今現在も1年前に契約した頃と体感スピードは変わりません。
通信速度によって影響を受けるのは動画の再生、LIVE番組を観る時。
スマホで観ても、テザリングでも、昼と夜そして土日の混雑する時間帯では、OCNモバイルONEではクルクルと読み込み中で止まってしまっても、LINEモバイルでは動画再生もLIVE番組も問題なく観ることが出来ます。
また1年たった今でも筆者の環境下では、深夜0時頃から朝8時頃まではドコモSPモードだった頃よりもLINEモバイルの方が下りスピードが出ます。スピードテストでは50Mbps以上、ドコモSPモードの時は速くても30Mbps前後でした。
平日の午前中はドコモと変わらないくらいの速度で10~20Mbps、昼は1~5Mbps、午後は17時までは5~10Mbps、17時以降夜は1~5Mbpsといった状態です。LINEモバイルのドコモ回線ではスピードテストで1Mbps以下になることはありません。
LINEモバイルがソフトバンク回線のMVNOに
元々、LINEモバイルは、ドコモ回線を利用する格安SIMとSIMフリーのスマートフォン(端末)を販売する会社(MVNO)ですが、冒頭で触れたように大手3キャリアの一つソフトバンクの子会社となり、
2018年7月2日からは、ドコモ回線とソフトバンク回線のマルチキャリアになりました。
7月2日の発表会で嘉戸社長が、
- 「マルチキャリア」
- 「格安スマホ最速チャレンジ」
- 「スマホそのまま」
3つの宣言を発表。
マルチキャリアは、ソフトバンク回線プランとドコモ回線プランのサービス内容を出来る限り統一して、月額料金も同じ金額でシンプルに選べるようにするというもの。
格安スマホ最速チャレンジは、LINEモバイルへ乗り換える際に通信速度への不安を解消するために、ソフトバンク回線の通信速度を定点観測して、速度が月に1回でも1Mbpsを下回った場合、その翌月にソフトバンク回線サービスの契約者全員に通信容量を1GBプレゼントするというもの。
スマホそのままは、「今使っているスマホをそのままに、SIMカードだけ差し替える人」のサポート体制を強化するというもの。SIMカードのサイズやSIMロック解除などについて乗り換えのハードルが下がるように、その場でLINEモバイルを契約できる「即日開通店舗」が100店舗以上に増える予定です。
今回、LINEモバイルがソフトバンク回線を利用できるなったことで、ソフトバンクの子会社からサブブランドとなったワイモバイルように、LINEモバイルのソフトバンク回線でも他社の格安SIMより通信速度が速ければ魅力的なんですが。
筆者は昨年(2017年)5月までの2年間、ワイモバイルを使っていましたが、1日中下りの通信速度が爆速で出ていました。
平日の夕方から夜にかけて自宅でスピードテストをすると、ドコモのSPモードでは速くてもやっと20Mbpsの下りスピードなのに、同じ時間同じ端末で、ワイモバイルでは50~90Mbps以上の下りスピードがいつも出ていました。
フルHD動画も画質が落ちることも、再生が止まることもありませんでした。
もちろんドコモのSPモードでも20Mbpsくらいの通信速度なら全く問題はありませんが。
さて、LINEモバイルがソフトバンク回線で、ワイモバイルと変わらない位の下りの通信速度が出るかどうか?
今月、LINEモバイルをドコモ回線からソフトバンク回線に回線変更して体感しようと思います。(緊急報告を一番下に追記しました・7/16)
LINEモバイルのメリットとデメリット
ドコモ・au・ソフトバンクに、ワイモバイル・OCNモバイルONE といったこれまで使ってきた、そして今現在使っている回線と比べて分かる、LINEモバイルの良いところと悪いところ。(ドコモ回線編)
LINEモバイルのデメリット(不満な所)
- キャリア3社より通信速度が遅い
- データ大容量プランがない
- 低速モード(データ節約)へ切り替え出来ない
- Wi-Fiスポットが有料
- 口座振替が出来ない
キャリアより通信速度が遅い
LINEモバイルだけに限った事ではありませんが、ドコモ回線を利用する格安SIMのMVNO各社は、下りの通信速度が大手3キャリアよりもかなり遅くなります。
特に平日12時からの昼休みの時間帯と夕方17時以降の帰宅時間帯ではストレスを感じる場合があるかも知れませんね。
ただ筆者が使用する環境下では、LINEモバイルは若干遅くなったと感じる程度で、OCNモバイルONEよりも確実に速いので問題なく使えてますよ。
データ容量は10GBまで
データ容量はLINEフリープランは1GB。コミュニケーションフリープランとMUSIC+プランは、3GB・5GB・7GB・10GBの4通りから選びます。
ドコモ・au・ソフトバンクそしてOCNモバイルONEのように、20GB、30GBといった大容量プランはありません。
YouTubeの動画やLIVE番組などをたくさん観る方は、自宅などにWi-Fiがないとすぐにデータ容量を使い切ってしまいます。
低速モード切替がない
この点はワイモバイルを含むドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアにもデータを消費しないようにできる速度切替機能はありませんね。
その代わりにLINEモバイルにはデータフリー機能があるのですが、高速通信を必要としないWEB閲覧や音楽ストリーミングなどで自分で切替できるとすごく便利です。
OCNモバイルONEでは節約モードをONにすると、データ容量を消費しない200kbpsの低速通信に切り替えが出来ます。また節約モードでもバースト転送機能で一定の通信容量まではデータ消費ゼロの高速通信で読み込みます。
Wi-Fiスポット利用は月額200円
ドコモ・au・ソフトバンクに、ワイモバイル・OCNモバイルONEでは、月額料金が無料で全国にあるWi-Fiスポットが利用できますが、LINEモバイルでは2018年2月から月額200円で利用できるようになりました。
2月以前はLINEモバイルにはWi-Fiスポットがありませんでした。
LINEモバイルのアクセスポイントは約49,000ヶ所、OCNモバイルONE(約86,000ヶ所)でも利用できる「Secured Wi-Fi」です。
加入から最大2ヶ月無料で、OCNモバイルONEと同様にマルチデバイス対応なのでLINEモバイルのSIMが入ったスマホだけでなく、PCやタブレットでもユーザーIDとパスワードを一度入力して初期設定するだけでいつでも利用できます。
※ドコモ・au・ソフトバンク・ワイモバイルは契約したSIMでのみ無料
LINEモバイルの支払方法
LINEモバイルでは口座振替ができません。支払方法はクレジットカード、クレジットカード登録済みのLINE Pay、LINE Pay カードの3通り。
ドコモ、au、ソフトバンク、ワイモバイル、OCNモバイルONEでは口座振替ができます。但しワイモバイルはWEBから申し込む時はクレジットカードでしか契約できません。
LINEモバイルのメリット
- 何と言ってもデータフリー(カウントフリー)
- データ容量を使い切ってもLINEと対象SNSは高速通信
- ドコモ回線の格安SIM(MVNO)の中では通信速度が速い方
- LINEフリープランは500円から
- データプレゼント
データフリー(カウントフリー)
LINEモバイルにはデータフリーの対象が異なる3種類のプランがあります。
LINEフリープランはLINEアプリだけデータ通信量を消費しません。コミュニケーションフリープランはLINEとTwitter、Facebook、Instagram がデータ通信量ゼロで使い放題。MUSIC+プランはLINE、Twitter、Facebook、Instagram とLINE MUSIC がデータ通信量を消費しません。
データ容量を使い切ってもLINEは高速通信
契約したデータ容量を使い切ってもLINEアプリやデータフリー対象サービスは高速通信のまま利用できます。SNSアプリ内の動画の再生やLINEのビデオ通話など、通信環境が悪い場合を除いて途切れたり止まったりすることはありません。
ドコモ・au・ソフトバンク・ワイモバイルではデータ容量を使い切ってしまうと、ほぼ使えないスマホになってしまいますが、LINEモバイルはデータ容量を使い切ってしまうと通信速度が200kbpsに落ちますが、動画や重たい画像を読み込まない限り日常生活に困らない程度は使えます。
格安SIMでは通信速度が速い方
同じドコモ回線のOCNモバイルONEと比較しても十分な下りスピードが出ます。3キャリアやソフトバンクのサブブランドのワイモバイルと比べると、スピードテストをしなくても明らかに通信速度が遅いのが分かりますが、動画の視聴でも止まることはなく必要十分な通信速度が出ています。
雑誌記事でLINEモバイルなどMVNOのドコモ回線の格安SIMのどれもが、ランチタイムや帰宅時間帯で1Mbpsを下回るスピード測定結果が掲載されていますが、筆者の環境ではOCNモバイルONEよりもLINEモバイルの方が何時でも確実に速度が出ています。
LINEフリープランはワンコインから
データ容量が1GBのLINEフリープランには、データSIM・SMS付きデータSIM・音声通話SIMがあります。データSIMなら月額500円です。
筆者は、どうしてもカケホーダイが使いたいという家族のためにLINEフリープランのデータSIMを契約してDSDS機で利用しています。3GBではデータが余ってしまいますが、1GBではデータ容量は足りないため、データプレゼントしています。
データプレゼント
LINEモバイルを使っている家族や友だちをLINEの友だち登録しておくと、500MB単位でデータ通信量をプレゼントすることができます。
ドコモのシェアパックやOCNモバイルONEの容量シェアを申し込まなくても、簡単にデータ通信量を分け合うことができます。データプレゼントはLINEアプリから操作するだけで即時反映されます。
データプレゼントした通信量は、
前月繰越分 ➡ データプレゼント分 ➡ 当月データ容量分の順番で消費されていきます。データプレゼント分は当月内に使ってしまわないと繰り越しが出来ません。
まとめ(こんな人にLINEモバイル)
LINEモバイルはこんな人に適っています。
- ドコモ、au、ソフトバンクの料金がちょっと不満で半分以下にしたい
- LINEやツイッター、フェイスブック、インスタを使いまくっている
- 格安SIMでも通信速度が遅過ぎたら困る
- 今使っているiPhoneを安い料金で使いたい
- 自宅や職場ではWi-Fiが使える
- 格安SIMに替えてもLINEの年齢認証が出来ないと困る
- 最安よりある程度名前が知られている格安SIMの会社がいい
- ソフトバンク回線の格安SIMを使ってみたい
- ちょっとしたスマホのトラブルは自分で解決できる
上記の全部というより、どれか2つ位でも当てはまっていたら、LINEモバイルに乗り換えても大丈夫です。
余談ですが筆者がLINEモバイルに乗り換えた切っ掛けは、2年縛りが終わるとドコモの月々サポートがなくなって、毎月のスマホ代が倍に跳ね上がってしまうから。
すでにワイモバイルからOCNモバイルONEに乗り換えていて、格安SIMの通信速度の遅さは体感済み。筆者の自宅では爆速のワイモバイルのSIMにMNPしようかとも考えていました。
しかしワイモバイルは2年目以降の料金が上がり、3年目からはデータ容量が半分に減り、2年縛りが更新され続けます。今更お得感は感じません。
ちょうどその頃(3~6月)LINEモバイルは格安SIMの中で群を抜く速度計測結果が出ていて、次第に気になり始めていました。
LINEモバイルの音声通話SIMの最低利用期間は1年、料金はOCNモバイルONEより少しだけ高め、でもワイモバイルよりもランニングコストは低く抑えらるます。
今まで3キャリアもサブブランドも使ったので、今度は格安SIMの違いを楽しんでみようと、気になってしまったLINEモバイルに乗り換えを決めました。
ドコモ回線のLINEモバイルでも、スマホの普段使いでもテザリングしても何の問題も不満もなく、ドコモの時と変わらず使っています。
そしてせっかくの機会なのでソフトバンク回線に回線変更してリポートしたいと思います。
新規契約する人は良いタイミングですね。スマホ代が300円から!
緊急報告:ソフトバンク回線の通信速度
7/13~17の通信速度
7月2日から提供を開始したLINEモバイルのソフトバンク回線ですが、7月13日から下りの通信速度が極端に低下しています。感覚としてはLINEモバイルのドコモ回線の10分の1程度のスピードです。
7月6日からソフトバンク回線への回線変更が始まりましたが、ドコモ回線からの切り替えが思いの他多いと嘉戸社長がインタビューで応えていた通り、この3連休は速度に大きく悪影響が出ています。
午前10時前には下りのスピードが2Mbpsを切り、お昼から20時ごろまで1Mbpsどころか200kbpsを切るような低速で、WEBサイトの表示にも時間が掛かっているような状態です。
これからLINEモバイルのソフトバンク回線を申し込む方はしばらく様子を見て契約した方が良さそうです。更新月でLINEモバイルにMNPされる場合は、ドコモ回線を選ぶことをお薦めします。
ソフトバンクのiPhoneやAndroid端末を利用する方は、日中の大半が通信速度制限が掛かったくらいの速度になってしまうことを頭に入れて申し込みをしてください。格安スマホ最速チャレンジどころか超低速チャレンジといった方がいいのではと思うほど、ドコモ回線との実効速度の差があります。
ドコモ回線からソフトバンク回線への切り替えが思いの他多いといった事態が起こらないように、サービス開始までに十分な帯域を確保して欲しかったと思います。ソフトバンクの子会社になった効果やメリットは何も出ていません。
7/18の通信速度
まだ7月17日22時ごろは1Mbps前後の下りスピードでしたが、翌18日午前2時ごろには下りスピードが60Mbps前後を計測していました。
深夜だからと考えていましたが、10時ごろ計測しても、昼12時30分に計測しても60Mbps前後の下りスピードが出ています。14時30分にも55Mbps前後の速度を計測していますので、緊急に帯域を拡大したかもしれません。